A GARAGE FOR LOTUS

愛車LotusExigeと過ごす伊豆山奥の隠居生活

妻良の思い出

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妻良と書いて「めら」と読みます。伊豆半島の先端の西側の小さな漁港です。GW前半の伊豆半周ドライブの目的の一つはここを訪れることでした。
私達の恩師が学生時代から毎年夏休みにここの民宿に長期滞在していたことから、私と悪友たちも高校時代、浪人時代、大学時代、そして就職してからも数年は毎年夏休みをここで過ごしました。25年ぶりの訪問です。あの頃下田からバスに揺られて走った道も私の記憶とすっかり変わっていて、何回か道を間違いてしまいましたが、今は立派なコンクリート製になってしまった素掘だったトンネルを抜けて、急な坂を下りると目の前に昔のままの水平線と見慣れたシルエットの岬が現れました。当時お世話になった民宿もまだ残っていました。
しかし、道路沿いに車を停めて港を見てがっかりしました。堤防の手前は半分位埋め立てられて駐車場のようになっていました。堤防の向こう側、少し行った所、8畳大位の平らな岩があり、当時はそこが我々の陣地でした。そして何をするでなく一日を岩の上で過ごすのです。大学時代に全員がが当時つきあっていた彼女をここに連れてきたことがありました。そのまま結婚した奴、判れた奴、死んでしまった奴、夜の防波堤の波の音、浜辺の花火の音、日焼けでヒリヒリの背中の痛み、そんな懐かしい思い出いっぱいの場所です。
防波堤まで行けば、その懐かしい岩は見えたはずなのですが、結局私はそのまま車に乗ってしまいました。あの岩までコンクリートで埋められていたりしたらと思うと見に行く決心がつきませんでした。
私が伊豆を好きなのはこんな思い出のせいかもしれません。