A GARAGE FOR LOTUS

愛車LotusExigeと過ごす伊豆山奥の隠居生活

金魚の絶望

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金魚が一匹死んでいました。先週、帰り際に池を覗いた時にちょっと様子がおかしいなと思いながら、渋滞が心配でそのまま帰って来てしまったのが悔やまれます。丁重に葬ってやりました。厳しい冬をやっと越した矢先のことでがっかりです。しかももう一匹の方も、いつもなら私の気配を感じると物陰にサッと隠れるのに、その日は水面に口を出したまま、あまり動きません。このままではこれも死んでしまいそうです。一体何が原因なのでしょう。先週のペンキ塗りの際にペンキが池に流れ込んでしまったのでしょうか、それとも池に大量に生まれたおたまじゃくしのせいなのでしょうか? と、その時水面にポカっと泡が浮かびました。最初は上から何か落ちたのかと思いましたが、またしばらくすると泡が。メタンガスのようです。
早速、生き残った金魚を別の水槽に移し、池の水を汲み出しましたが、最後に残ったのがドブ臭いヘドロとその中でうごめく大量のおたまじゃくしでした。一刻も早くヘドロを捨てたいのですがそれではおたまじゃくしも死んでしまいます。親ガエルに恨めしげな目で見つめられるのも嫌なので、頭痛を起こすような臭いの中、一匹ずつバケツに移しました。池の中を掃除して、砂利と砂も水洗いして、水道の水を入れ始めてやっと一休み。水槽に移した金魚が少しは元気になったかと様子を見にゆき、我が目を疑いました。金魚がいないのです。以前にこの水槽から飛び出した事があったので上から網をかけておいたのに姿が見えません。あたりを見回しても見当たりません。しばし状況が把握できず呆然としていましたが、ハッと我に返って、まさかと思いましたが、5メートルは離れているベランダの下を覗いてみると、ああ、泥だらけの金魚が動かなくなって横たわっていました。一匹二匹と数を減らし、最後に残った二匹でした。いつも連れ添って池の中を仲良く泳いでいました。その相方を失ったことに絶望して、わずかな網の隙間から飛び出し、苦しみながら人目につかぬベランダの下で死のうとしたように思えました。
手のひらの上で動かぬ金魚のせめて泥だけでも落としてやろうと水槽に入れました。そのまま底まで沈んでいった金魚が突然横にピュっと走りました。生き返った! 弱々しい動きですが確かにえらを動かして呼吸しています。しかし、のたうちまわったせいか体は傷だらけです。その日はそのまま水槽に入れてそっとしておきました。
翌日、おそるおそる水槽を覗いてみると、前日より少し元気が出ていたようなので、時間をかけて水に慣らしながら池に移しました。
相棒に先立たれて、後追い自殺を企てるような純情な奴です。一人じゃ寂しいでしょうから、来週、仲間を数匹連れて行ってやろうと思います。